(様式2

議事録番号

提出200923

 

会合議事録

 

研究会名:X線スペクトロスコピー利用研究会

日  時:2009128日 15001630

場  所:キャンパスイノベーションセンター (東京・田町)

出席者:(議事録記載者に下線)

(研究会メンバー)宇留賀朋哉、山本孝、谷田 肇、高橋嘉夫、光延 聖、柏原輝彦

その他に、メンバー以外の出席者約25

   計約30

 

プログラム

1. 施設紹介

SPring-8 におけるX線スペクトロスコピーのビームラインの現状

宇留賀朋哉(JASRI/SPring-8

2. 依頼講演

  多重散乱理論によるXANES解析の方法

  永松伸一(千葉大学大学院融合科学研究科)

3. ユーザーからの報告

マイクロビームXRF-XAFSを用いた土壌中の有害元素の局所分析及び化学状態解 

高橋嘉夫(広島大学大学院理学研究科)、光延聖(静岡県立大学環境科学研究所)

4. 会場からの質問と議論

 

講演内容と質疑など

1.宇留賀氏は、BL01B1BL14B2BL28B2BL37XUなどのX線スペクトロスコピーの関係のビームラインの紹介を行った。特に新しい技術として、高速のQXAFS法や数ナノメーターの分解能を持つ深さ分解XAFS法などが紹介された。講演の後で、会場からSPring-8の各ビームラインの現状について質問があり、その質問に関する質疑応答が行われた。特に触媒関係のビームラインの整備状況(使用できるガスの種類など)や深さ分解XAFS法に関して、多く質問が寄せられた。

 

2.永松氏には、藤川教授らとの共同研究による多重散乱理論によるXANESの解析に関してご講演頂いた。実例として、カーボンナノチューブに吸着された金属イオンや有機スズ化合物のXANESのシミュレーションが紹介された。この講演についても、多くの質問が寄せられた。特にFEFF8によるルーチン的なXANES解析と今回お話しの解析に関する違いについて質問が寄せられた。また今後FEFF8によるルーチン的なXANES解析の方法に関する講習のニーズがあることが分かった。その際、このルーチン的な解析の限界を見極めていくことが重要になると考えられる。

 

3.高橋は、主にBL37XUで行ったマイクロビームXRF-XAFS法を用いた土壌中の有害元素のスペシエーションに関して紹介した。また国内でScanning Transmission X-ray MicroscopySTXM)の実験ができるビームラインが必要であることを指摘した。この講演についても、いくつか質問が寄せられた。特にマイクロビームを用いた場合の放射線損傷(価数変化など)に関する問題提起に対して、議論が行われた。またSTXMについても、いくつかの質問が寄せられた。

 

まとめ

今回は、前日(1月27日)から当日(1月28日)の14:30までに行われたSPring-8講習会「産業利用に役立つXAFSによる先端材料の局所状態解析2009」に引き続いて、このX線スペクトロスコピー利用研究会を開催した。講習会に出席した方々のうち半数程度の人が引き続き研究会に参加して下さったため、30名程度と通常より多めの聴衆の参加を頂いて研究会を行うことができた。宇留賀氏および永松氏による講演についても活発な議論を頂き、この分野への関心の高さが伺われた。このようなことが奏功してか、今回の研究会を契機に2名の新会員を迎えることができた。またこれまでSPring-8を利用したことがない研究者の方からも質問が寄せられ、SPring-8におけるX線スペクトロスコピー利用研究をより多くの方に知ってもらう、という本会の目的も果たすことができた。