Oxford Optistat CF Cryostat Manual

  1. 事前準備
    1. セル室外殻の真空層(Outer Vacuum Chamber)をターボポンプで10-3Pa以下まで引く。(使用中は引き続ける)
    2. セル室内をダイヤフラムポンプ等で粗引きしておく。(温度を下げ始めたとき(液体窒素温度以下)に、セル室内の空気が凝縮して霜が付くのを防ぐ)
    3. 温度コントローラITC503、流量計VC31、排気ポンプGF3をそれぞれプラスチックチューブでつなぐ。
  2. トランスファーチューブ接続
    1. トランスファーチューブの先のテフロンのシールリングがあることを確認する。(前回使用して最後にトランスファーチューブを本体から抜くときに引っかかって本体側に残っていることがある。そのときは本体を逆さまにして取り出す。)
    2. ニードルバルブを全開にする。(液体ヘリウムデュワーに挿入するときにガスが抜けるようにしておく)
      低消費型では無く、フレキシブルなトランスファーチューブでは、上から見て、黒いつまみを時計回り方向に回して、黒いつまみを下方向に下げ、黒いつまみが一番上の全閉状態から6山分ネジが出る程度に下げる。下げすぎると、2本のニードルが見えるが、これが外れると、ニードルバルブが外れて、修復が困難になるので、気を付ける。
    3. 液体ヘリウムデュワーにゆっくりと挿入する。(ガスを少しずつ抜きながら挿入していく)
    4. 本体にゆっくりと挿入する。(途中で段になっているところがあるので注意し、無理をしない)
      本体に入れた後、Heが流れるまでネジを完全に閉めずに、緩めておく。Heが流れてからネジを締めても冷えないときは、トランスファーチューブの長さの調整不足なので、ネジの直前のナットを緩めて、チューブを押し込んでからナットを締める。ネジは完全に閉めても少しネジ山が見えている状態にする。
    5. 流量計と接続し、流量計のニードルバルブを全開にする。
    6. 排気ポンプを作動し、ヘリウムが流れ出すまで10分ぐらい待つ。(ヘリウムが流れないときや、トランスファーチューブに霜がつくときはトランスファーチューブの真空悪化なので、真空に引く。
  3. 冷却
    1. 温度コントローラ
      • 温度設定・・・「SET」ボタンを押しながら、「ADJUST」「RAISE」「LOWER」ボタンを押して設定する。
      • SWEEP・・・オプションのPC制御用。
      • HEATER・・・「AUTO」にし、PID制御する。
      • GAS FLOW・・・オプションでニードルバルブが自動制御のトランスファーチューブ用。
      • PID・・・「AUTO」にしておく。テーブルはOxfordの技術者が入力済み。
      • CONTROL・・・「LOCAL」
    2. 流量計
      • 流量計のニードルバルブは全開にしておき、トランスファーチューブのニードルバルブで流量を調整する。
      • 設定値はマニュアルのテ-ブルを参照(PIDとヒーターはメモリに設定済み)
        温度(K) 流量計圧力(mbar) 流量(cc/hr) P I D ヒーター(V)
        3.2 320 700
        4.2 300 600 30 0.3 O 0.8
        10.0 250 <500 30 0.3 O 0.9
        80.0 230 <500 6.5 0.4 O 6
        150.0 210 <500 6.5 0.7 O 7.2
        300.0 6.5 0.9 O 6.8
      • ヘリウムガスの冷却層内に液体ヘリウムがたまると、温度の安定が悪くなるので、一旦、ヘリウムを流すのを止めて、温度を上げる。
      • 液体窒素を使うと、70Kぐらいまで下がるが、100K以下になると、温度が±0.5℃程度不安定になる。
      • 3.29Kまで下がる。
    3. 試料取り付け、交換
      1. セル室内をヘリウムガスでパージする。
      2. ヘリウムを流したまま、サンプルロッドを抜く。すぐにサンプルロッドを入れないときはセル室内を真空に引き、温度は77K以上を保って、空気が凝縮するのを防ぐ
      3. 試料を取り付ける。(標準のセルホルダーのネジは2.5mmで日本にないものなので、注意
      4. 試料を取り付けたロッドを再び本体に入れた後は、一旦、セル室内を粗く引いてから、ヘリウムガスで満たすようにする。
      5. ヘリウムガスは風船に入れ、本体に取り付ける。(温度が下がると、セル室内の体積が小さくなって、風船がしぼみ、温度が上がると、セル室内の体積が大きくなって、風船が膨らむ。
      6. 10Kまで下がって安定するのに20〜30分、試料が完全に冷えるまで1時間ぐらい見る。
    4. 測定終了後
      1. 常温に戻す。
      2. 流量計のニードルバルブを全閉し、トランスファーチューブのニードルバルブを全開にする。(ヘリウムガス冷却層は減圧状態なので、デュワーのヘリウムガスでパージする
      3. 流量計の圧力が大気圧(1024bar)になってからトランスファーチューブを抜く。(そうしないと抜けない)
      4. テフロンシールを確認し、外れていたら、後日、本体から取り出す。
      5. 流量計のニードルバルブを全開にして、排気ポンプを止める。
      6. 本体内のラジエーションシールドはまだ冷えているので、本体をばらすときは最低一日待つ。
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2001/2/25, 2006/4/6  Hajime Tanida, tanida@spring8.or.jp